2026.10
インナーガレージとは?メリットや家づくりで押さえておきたいポイント
- 家づくりの始め方
- 間取り・デザイン
インナーガレージのメリットと後悔しないためのポイント
マイホームを検討する際、「駐車スペースをどうするか」は暮らしやすさを左右する大切なポイントです。
特に車を日常的に使うご家庭では、雨の日の乗り降りや荷物の出し入れ、防犯面なども気になるのではないでしょうか。
そこで選択肢のひとつとなるのが、「インナーガレージ」です。
今回は、インナーガレージの特徴やメリット、採用する際に考えておきたいポイントをご紹介します。
インナーガレージとは?
インナーガレージとは、建物の一部に駐車スペースを組み込んだガレージのことです。
「ビルトインガレージ」と呼ばれることもあり、住宅とガレージが一体になっていることが大きな特徴です。
屋外の駐車場とは異なり、屋根や壁に囲まれた空間に車を駐車できるため、愛車を守りやすいだけでなく、住まいと車との距離が近くなり、日々の暮らしやすさにもつながります。
インナーガレージのメリット

1.雨や紫外線などから車を守りやすい
インナーガレージは屋根や壁に囲まれているため、雨風や紫外線、砂ぼこりなどから車を守りやすくなります。
車を大切に保管したい方にとっては、大きなメリットのひとつです。
シャッターなどを設ければ、外部から車が見えにくくなるため、防犯面での安心感を高めることもできます。
2.雨の日でも乗り降りしやすい
インナーガレージと室内を直接行き来できる間取りにすると、天候に左右されにくい動線をつくることができます。
例えば、雨の日に買い物から帰ってきたときも、濡れにくい状態で荷物を室内へ運ぶことができます。
小さなお子様を抱っこしているときや、たくさんの買い物袋があるときにも便利です。
日常的に車を利用するご家庭ほど、こうした小さな使いやすさを実感しやすいでしょう。
3.防犯性を高めやすい
屋外の駐車スペースに比べ、建物の内部に車を駐車できるインナーガレージは、防犯対策を考えやすいことも特徴です。
シャッターや照明、防犯カメラなどと組み合わせることで、盗難やいたずらへの対策を強化できます。
ただし、インナーガレージだから必ず安全というわけではありません。住まい全体の防犯計画と合わせて考えることが大切です。
4.限られた敷地を有効活用しやすい
土地の広さによっては、「建物も広くしたいけれど、駐車スペースも確保したい」と悩むことがあります。
インナーガレージは建物と駐車スペースを一体で計画できるため、限られた敷地を有効活用する方法のひとつになります。
例えば1階の一部をガレージにして、その上階に居室を設けるといった設計も可能です。
土地の形状や周辺環境に合わせて計画することで、駐車スペースと居住空間のバランスを取りやすくなります。
5.趣味を楽しむ空間としても活用できる
インナーガレージは、車を駐車するだけの場所とは限りません。
車やバイクのメンテナンスをしたり、DIYを楽しんだり、アウトドア用品や自転車を保管したりと、趣味のスペースとして活用することもできます。
室内から愛車を眺められるような間取りにするなど、ガレージそのものを住まいの楽しみのひとつとして計画する方法もあります。
インナーガレージを採用するときのポイント

魅力の多いインナーガレージですが、暮らしやすい住まいにするためには、設計段階から確認しておきたいことがあります。
1.車から室内への動線を考える
インナーガレージのメリットを活かすために特に重要なのが、ガレージから室内への動線です。
例えば、
「買い物から帰ってきたら、荷物をどこへ運ぶのか」
「玄関を通るのか、それともガレージから直接室内へ入るのか」
「キッチンやパントリーまでスムーズに移動できるか」
など、実際の生活をイメージして考えてみましょう。
車を停める向きやドアを開けるスペース、人が通る幅なども含めて計画することが大切です。
2.将来の車種や台数まで考える
現在所有している車だけを基準にガレージの大きさを決めてしまうと、将来困る可能性があります。
例えば、
「今後、大きな車へ買い替える可能性がある」
「子どもが成長したら車が増えるかもしれない」
「自転車やバイクも置きたい」
といった変化も考えられます。
住宅は長く暮らしていく場所だからこそ、現在だけでなく、5年後、10年後の暮らしまで想像して広さを検討することがポイントです。
3.音や排気ガスへの対策も忘れずに
インナーガレージは住宅と一体になっているため、車のエンジン音やシャッターの開閉音などが室内へ伝わる可能性があります。
また、排気ガスやにおいが室内へ入り込まないよう、換気計画やガレージと居住空間の位置関係にも配慮が必要です。
寝室やリビングなど静かに過ごしたい場所との配置を考えながら、設計者と相談して計画するとよいでしょう。
4.断熱・気密計画も確認する
インナーガレージを設ける場合は、ガレージと居住空間との境界部分について、断熱・気密計画をしっかり考えることも重要です。
ガレージ部分と居住部分では求められる室内環境が異なるため、どこを断熱ラインとするのか、ガレージと室内をつなぐ部分をどのように計画するのかによって、住まいの快適性にも影響します。
高断熱・高気密住宅を検討している場合は、間取りだけでなく、こうした住宅性能とのバランスも確認しておきましょう。
5.構造計画にも注意する
インナーガレージでは、車の出入りのために大きな開口部を設けることがあります。
そのため、希望するガレージの広さや開口部を確保しながら、建物全体の耐震性をどのように確保するかが重要です。
「広いガレージが欲しい」という希望だけで決めるのではなく、建物全体の構造計画と合わせて検討しましょう。
インナーガレージは容積率の緩和を受けられることも
インナーガレージを検討する際に知っておきたいのが、容積率との関係です。
一定の条件を満たす自動車車庫などについては、床面積の一部が容積率を算定する際の延べ面積に算入されない場合があります。
そのため、敷地条件によってはインナーガレージを設けながら、居住スペースを確保しやすくなるケースがあります。
ただし、土地や建物の条件、地域の規定などによって取り扱いが異なる場合があるため、具体的な計画では設計者や住宅会社などに確認しましょう。
まとめ|インナーガレージは「車を停める場所+暮らし」で考えよう
インナーガレージは、大切な車を雨風などから守れるだけでなく、雨の日の移動を楽にしたり、趣味のスペースとして活用したりと、暮らしを豊かにしてくれる選択肢のひとつです。
一方で、ガレージの広さだけではなく、
- 室内への動線
- 将来の車種や台数
- 音や排気ガスへの対策
- 断熱・気密性能
- 建物全体の構造計画
なども合わせて検討することが大切です。
「車が入れば十分」ではなく、車を停めたあとに家族がどのように動き、どのように暮らすのかまで考えることで、インナーガレージのメリットをより活かしやすくなります。
これから家づくりを検討される方は、現在の車だけでなく、将来の暮らし方までイメージしながら、自分たちに合ったガレージ計画を考えてみてはいかがでしょうか。
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